2024年(令和六年)11月の京都から

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京都で現役の観光ガイドをしております。

個人ではなく京都市観光協会会員ガイド団体に所属し活動しております。

(つまりシフト制の請負ガイド)

本サイトのトップページに日々の話題をブログ形式に記載しております。

ネタとしては行政、神社やお寺の公式サイトや公式SNSを引用する形にしています。

理由は誤解や誤り、偏向を避けるためです。

自分自身で取材して正しいと思っても、間違いや勘違いもありますので。

2025年(令和七年)京都手帖

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

京都手帖2025 [ 光村推古書院 書籍編集部 ]
価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/8/30時点)

もう来年の話です。

IT時代で誰もがスマホを使いこなしている現代、手帖とか真っ先に無くなるだろうと思いきや、そうはなっていませんネ。

京都手帖を使い込んでいる自分でも不思議です。

手で書いて、持っていると何故か安心なんです。

それと、

書置きの御朱印を京都手帖のビニールカバーに納めることができる!

これですネ。

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商品説明

内容紹介(出版社より)
スケジュール帳でありながら、京都のガイドブックとしても重宝する『京都手帖』。おかげさまで19年目です。
京都で年中開催されている伝統的な行事、社寺の拝観データ、おいしいおやつ、ローカル情報、地図や路線図まで網羅! メモ帳たっぷり!しかも軽量!
地元の編集部ならではの目線で京都を徹底ガイド。暮らす人も訪れる人も、すべての京都好きにささげる情報たっぷりのスケジュール帳です。

『京都手帖』とは…
【京都を徹底ガイド】
○京都で開催予定の行事を週間カレンダーに掲載
→今日どこで何があるか一目瞭然!
○旬の京都を凝縮した、毎月のコラムページ
→編集部おススメのお菓子は毎月ひとつ掲載!
○巻末の地図も充実
→10のエリアに分けた京都の観光MAPを掲載。鉄道路線図、バス路線図、お得きっぷ情報もあり
○京都の三大祭である、葵祭・祇園祭・時代祭のイラストMAPあります
→巡行や行列のルートが一目でわかる!かわいいイラストは見ているだけでもわくわくお祭り気分に
○京都の社寺の拝観データ、350軒以上掲載。その他、文化施設なども掲載

【毎年変わる竹笹堂の版画デザインが人気】
○表紙とマンスリーカレンダーには、京都の木版印刷技術を継承する「竹笹堂」の木版画を使用
○ビニールカバー内の表紙はリバーシブル
竹笹堂の木版画デザインと、黒ベースのシンプルな柄(こちらは木版画デザインではありません)との表裏

【使いやすさにもこだわっています】
○開いたページがぱらぱら閉じてこない仕様で、書き込みやすい!
○チケットなどを入れられるよう、ビニールカバーには大きなポケット付!
〇書きやすく、軽い手帳専用用紙を使用。
○月間カレンダーは月曜始まり
→行事は土日に開催されることが多く、土日を含めて京都旅行に来られる方も多いので、月曜始まりにしています。
○年間スケジュールページ、あります
○旧暦・二十四節気・月の満ち欠けなども掲載
○フリーで使えるメモページもたっぷり!
○切り離せるミシン目入りのメモページ、あります

2024年(令和六年)11月 京都の御朱印めぐり

Twitterでも京都の話題をご紹介

御朱印サイトと関係しない話題などはこちらだけでご紹介しているものもあります。

京都御朱印めぐり(観光ガイドの話題)(@GoodsWeb) / Twi


2024年(令和六年)11月30日(土)の話題

今日は良弁の話題です。

東大寺は法華堂で執金剛神の切り絵御朱印、開山堂で良弁僧正の切り絵御朱印を授与すると伝えています。

東大寺と言えば学生さんには聖武天皇ですが、奈良市民にとっては行基でしょうか。

なにせ近鉄奈良駅で東大寺の大仏殿に向かってお立ちになっていらっしゃいます。

ここは関東で言えば渋谷のハチ公なんです。

でも、東大寺的には初代住職(開山)である良弁が最初に来ます。

正しくは「りょうべん」ではく「ろうべん」と読み、漢字も「弁」ではなく「辨」らしいです(諸説あり)。

行基とか良弁とか書きましたが、奈良では行基さん、良弁さん、と「さん」付けしないと失礼な奴だと思われます。

京都的には行基はん、良弁はん、でしょうか。

ところで

東大寺をご案内する際に、この良弁については話のネタがありすぎて、お客様が面白がるか飽きているか、様子をうかがいながらお伝えしないといけません。

何せ、子供の時に鷲にさらわれて、二月堂がある場所の杉の木に引っかかっていた、というとんでもないエピソードから始まります!

歴史に名を刻む人というのは、奇想天外なエピソードをお持ちのようですネ。

2024年(令和六年)11月29日(金)の話題

今日は桔梗の話題です。

晴明神社では境内に咲く桔梗が咲き終えたと伝えています。

晴明神社の社紋は「五芒星」。

京都人でも五芒星は星をデザインしたものだと思っている人がたくさんいます。

カルト好きな方はユダヤ教と関連付ける人も...

でも、晴明神社的には桔梗なんです。

社紋の原型となっている、晴明桔梗

桔梗の花をデザイン化したものが五芒星とのことです。

桔梗の花のデザインは織田信長はじめとする戦国武将たちにもよく使われていました。

桔梗という漢字が(木偏を無視すると)「吉」が「更」に重なると読めるからです。

ところで、桔梗と言えば秋の七草ですよね。

  • ききょう(桔梗)
  • おみなえし(女郎花)
  • おばな(尾花)ススキ
  • なでしこ(撫子)
  • ふじばかま(藤袴)
  • くず(葛)
  • はぎ(萩)

諸説あるにしても、秋の七草は万葉集に収録されている山上憶良の歌からきているとされています。

萩の花 尾花 葛花 瞿麦(なでしこ)の花 姫部志(をみなへし) また藤袴 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)

そうです。

実は桔梗は昔は朝顔という名前だったわけです。

有名な源氏物語の朝顔も、今でいえば桔梗になります。

と話が終わらなくなってしまうのですが

この話題といいますかネタは結構有名なので、続きは花好きの方にお聞き下さいマセ。

「源氏の庭」がある蘆山寺でも、このネタがお好きな説明員の方がいらっしゃいますヨ。

2024年(令和六年)11月28日(木)の話題

今日は落ち葉の話題です。

京都の紅葉の名所でも、最近はSNSで美しい写真を掲載されています。

中には、落ち葉を撮影された楽しい投稿もされています。

ところで、京都各地では毎朝落ち葉の掃除が大変です。

ブロアーという武器もあって、風で落ち葉を一気に吹き飛ばして掃除されるところも多いです。

その朝の落ち葉の話です。

皆様、京都の名刹で紅葉めぐりをされていて気がつかれました?

赤や黄色の紅葉の葉が、イイ感じで落ちていますでしょ。

例えば...

ではないのです。

あれは、落ち葉を見た目が良いようにワザワザ残してあるのです。

なので、毎朝の作業は「掃除」ではないのです。

「整える」という作業なのです。

いい言葉じゃないですか、整える...

参拝にうかがう私たちの心も整う感じがしますネ。

・・・・・・・・・・・

家族にでも「部屋を片付けなさい」とか「たまには掃除しなさい」ではなく

「部屋を整えてみたら」なんて言うと効果あるかも...

やっぱ、ないかなぁ...

2024年(令和六年)11月26日(火)の話題

今日は京都タワーの話題です。

早いもので60年になるそうです。

今ではすっかり京都の顔!

京都タワーというと、日本全国各地にあるタワーと決定的に違うのが構造。

東京スカイツリー、東京タワー、名古屋のタワー(元テレビ塔)、神戸のポートタワーはじめ札幌や神戸にも有名なタワーがあります。

それらは基本鉄骨の骨組みで建造されています。

でも京都タワーはモノコック構造。

航空機や昆虫と同様、外殻で強度を保っていて内部は空洞なんです。

それと京都タワーというと、そのデザイン。

白と赤に塗られていることから、東本願寺の燭台とも言われています。

一応公式には灯台をモチーフにしていることになっています。

なんでも京都の町屋の瓦屋根を海原の波に見立てているという説明ですが、

60年前の建設当時でも、すでに下京区の周辺にはそういった風景は無くなっていました。

(つまり灯台説も実は苦しい...)

ちなみに白と赤のカラーリングですが、あれは消防法の規定からきているらしいです。

さて、どうしても触れておかねばならないのが建設時の反対運動です。

もともと京都タワーの建っているビルの建設プランでは、タワーの建設は無かったそうです。

後から出てきたアイデアだそうですが、当然のことながら大反対運動が起きました。

「京都市内に東寺の五重塔より高い建物など認められない」

(なので京都タワーはホテルの工作物。建築物というと何かと差し障りが出るようです)

ちなみに

新しいところでは、現在のガラス張りの京都駅ビルも建設当初は随分批判されています。

古いところでは南禅寺の水路閣の建設でも、大反対運動が起きています。

なにせ当事者の南禅寺も当然のことながら反対、反対運動のリーダーは何と福沢諭吉親分!

これでは絶体絶命、よく建設できましたネ、という話です。

これらの反対運動は実に「京都らしい」推移をしたのですが、長くなりますのでこの続きは別途ご紹介したいと思います。

2024年(令和六年)11月21日(木)の話題

今日は仁和寺の話題です。

仁和寺で鳥獣戯画の手ぬぐいが再入荷されたとの案内です。

という皆様の声が聞こえてきそうです。

ここは仁和寺の名誉のために声を「」にして言わねばなりません。

仁和寺には鳥獣戯画の写本が伝えられているのです。

それどころか、鳥獣戯画はもともとは仁和寺にあったものが高山寺に伝えられたのではないかと唱える学者さんもいらっしゃいます。

そもそも仁和寺と高山寺は深い関係が昔から続いていますので、仮にそうであっても不思議ではありません。

その誰もが知っている鳥獣戯画ですが、実は源氏物語と同じでこれが原本だというものは特定できていません(と言いますか存在していません)。

作者が誰で、いつ書かれたかも不詳なのです。

私たちは普通に「源氏物語は世界最古の長編小説で紫式部によって書かれた」と言いますが、

同じように「鳥獣戯画は世界最古の漫画ともいえる絵巻で鳥羽僧正によつて書かれ、高台寺に伝わる」と覚えていませんか?

紫式部が書いたとされる原本が存在していないように、鳥獣戯画も原本というものは不詳です。

甲・乙・丙・丁の四巻構成とされていますが、これも源氏物語の五十四帖同様に後世にそう整理されているだけだったりします。

誰が何の目的でいつ描かれたのかは、おそらく明らかになることは無いでしょう。

でも作者は複数いた(つまり絵師集団で作成された)ことだけは研究結果から間違いないようです。

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