2023年(令和五年)11月21日(火)の話題
今日は紅葉の話題。
神社やお寺の公式SNS、観光業の公式SNSでも紅葉の写真の投稿が相次いでいます。
ガイド中にお話ししたプロのカメラマンさんから伺った話ですが、
紅葉の写真を撮るには、普通のアングルではどんなにきれいでもありふれた印象になる。
紅葉の葉を下から空に向けて撮るとけっこうイケル写真になるよ。
そんな話を思い出した投稿が本日2件。
こちらは京都御苑。
— 京都御苑 中立売休憩所 (@gyoen_resthouse) November 21, 2023
こちらは京都御苑のお隣さん、護王神社のイチョウです。
青空にイチョウの黄色がきれいですネ。
本日の京都は快晴。
— 京都・護王神社 (@kyoto_gooujinja) November 21, 2023
雲ひとつない青空が広がっています。
「上京区の誇りの木」にも選ばれている銀杏ももうすぐ黄葉のピークを迎えそうです。#京都 #護王神社 #イチョウ #紅葉 pic.twitter.com/YqNl1NRY2n
ただし!
近くの女性がいないか要チェックです。
あまりローアングルでカメラ構えていると不審者に思われますよ。
2023年(令和五年)11月20日(月)の話題
今日はトイレの話題。
銀閣寺などもトイレを東司と表記されていますネ。
東福寺の東司は書籍やテレビなどでも扱われるのでご覧になった方も多いのでは。
【#京博から東福寺 へ】
— 京都国立博物館 (@KyotoNatMuseum) November 19, 2023
東福寺
重要文化財 東司(とうす)
室町時代
「東司」とは禅僧共用の便所のこと。禅宗寺院に現存する最古最大のもので、その大きさから「百雪隠(ひゃくせっちん)」とも称されます。 pic.twitter.com/OzR7Ssf267
何年か前「トイレの神様」という歌がはやりましたが、仏教的には神様ではなく明王が祀られます。
お寺から拝領したお札をトイレにお祀りされている檀家の方も割といらっしゃいます。
今の人たちはトイレをオシャレに言うために東司を使います。
「ちょっと東司まで」
とか
「東司に行ってきます」
ところで...
東福寺の東司が現在使用されていないのは重要文化財に指定されたからだという話も。
たぶん根拠がない話だと思います。
さらに
「たとえトイレであっても修業の場でもあり、東司は七堂伽藍の一つである」
みたいな話もあります。
もちろん東司や浴室を七堂伽藍に加える場合もあるのですが、実際は多くありません。
話のネタ...という感じです。
修業に打ち込まれている僧侶にとってトイレやお風呂どころか寝る場所、歩く地面であっても修業の場です。
ちなみに、七堂伽藍は金堂、塔、講堂、鐘楼、経蔵、僧坊、食堂の七つが一般的です。
2023年(令和五年)11月19日(日)の話題
今日は来年のNHK大河ドラマの話題。
「光る君へ」の出演者の演じる役柄の相関図が更新されています。
紫式部、藤原道長、清少納言といった超有名人は良いとしても中々複雑。
人物相関図に誤りがありました。
— 大河ドラマ「光る君へ」(2024年) (@nhk_hikarukimie) November 17, 2023
大変申し訳ございません。
正しい人物相関図はこちらです。#光る君へ pic.twitter.com/d1gl360aqE
人物相関図を見ているだけで面倒くさくなりそう...早くも視聴率が心配になります。
解決策はあります、ハイ(断言)。
「源氏物語」の実写版、しかも光源氏や紫の上を超人気芸能人起用してドラマ本編に織り交ぜる。
これしかないような気がしませんか?
2023年(令和五年)11月18日(土)の話題
今日は「京の冬の旅」の話題。
来年の年初から始まる「京の冬の旅」の詳細が公開されました。
来年の干支である「辰(龍)」、
来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」の紫式部と源氏物語、
この2つを柱にして他の特別公開をまとめた企画です。
⛄第58回 #京の冬の旅 キャンペーン開催決定⛄
— 京都観光Navi《京都市観光協会》 (@kyo_kanko) November 17, 2023
「#紫式部 と #源氏物語 」、「辰年のご利益 京の龍めぐり」をテーマに、来年の大河ドラマ「#光る君へ… pic.twitter.com/tRaaINB2Zz
詳細はこちらのpdfにて:
いかがでしょうか?
龍にしても紫式部にしても、ちょっと苦しいような。
もう58回を数える企画、龍も12回おきに扱っているだけにもう一工夫必要でしょうネ。
SNSではいくら褒めちぎっても問題ありませんが、批判をすると倍返しが待っています。
そこでこんなでいかがでしょうかの提案型で行きたいと思います。
辰(龍):
ただコースにお寺を並べると、どうして妙心寺が無いのか、天龍寺は要らないのか、など議論を生んでしまいます。
- 京都の「鳴き龍」めぐり
- 京都の「八方にらみ龍」めぐり
など、なぜそのお寺を選んでいるかがわかるようなラインナップにしましょう!
(実際は営業が成功したお寺を選んでいるのかもしれませんが...)
光る君へ:
ドラマの脚本は出典が未公表でオリジナルとされています。
現時点でドラマの内容がわかりませんので源氏物語と結び付けるのはリスクがあります。
- 紫式部の足跡(平安京内裏跡、邸宅跡、お墓)めぐり
- 藤原道長の足跡(法成寺跡、京都御苑(土御門殿(土御門第))、京都アスニー、晴明神社)めぐり
「非公開の文化財を今回特別公開」というキャッチコピーもそろそろ考え時かと。
非公開と言い切ると東寺の御影堂(大師堂)の不動明王のように本当に非公開のものでなければ誤解を招きかねません。
特別に公開しちゃったら、もう非公開ではなくなってしまいますよネ。
「特別な機会に公開しており、通常は公開していません」が適切かと。(←長過ぎるかナ)
2023年(令和五年)11月17日(金)の話題
今日は市バスの話題。
いよいよ秋の観光シーズンのピークを迎える京都。
京都の紅葉の見頃のピークはまだ先なのですが、毎年観光客の皆様は早めにお見えになるので今週末からさらなる混雑が想定されます。
そこで市バスも重い腰を上げて臨時便の対応。
交通局では、鉄道駅から主な観光地を結ぶ臨時バス「#楽洛ライン」を運行しています。
— 【公式】京都市交通局(市バス・地下鉄運行情報) (@kyotokotsu_info) November 6, 2023
11月の土日祝日には、京都駅と清水寺を結ぶ「#観光急行」を運行。
詳細は交通局ホームページをご確認ください。https://t.co/LzTOEQlx0P#京都市バス #臨時バス #紅葉 #混雑 pic.twitter.com/8R2CFnHcwp
しかし...せっかくの対応ながら、観光ガイドをしている私から見ても分かり難い。
たまに京都にいらっしゃる方が、この説明でご理解いただけるか微妙です。
視点をお客様において考えれば別な説明になるのですが、もったいない。
また自分の都合(市バスのこと)しか頭にないのも問題です。
そこで、
嵯峨野、嵐山にはJR山陰線、嵐電を使いましょう。
伏見稲荷大社にはJR奈良線、京阪電車を使いましょう。
問題は公的交通機関でのアクセスが市バスに限定される観光地、清水寺、金閣寺です。
清水寺へは、市バスが混雑していたら京阪電車で「清水五条」から歩く、これしかありません。
金閣寺へは、タクシーでなければ市バスを使わざるを得ません。
せめて市バスの12系統か59系統で東から西に向かう便(北大路で「金閣寺道」で下車)を選びましょう。
4人グループならタクシー割り勘が究極の解決策です。
私個人的な意見としては
清水方面(清水寺、三十三間堂)、伏見稲荷大社近くへの電車があり、京都市内を京阪バスを運行している京阪こそ、京都のオーバーツーリズムを解決してくれる救世主ではないかと期待をしています。
ガンバレ、おけいはん!
2023年(令和五年)11月16日(木)の話題
今日は文化財の話題。
宇治の平等院鳳凰堂で「白い歯を見せ歌う天人の絵」が確認されたというニュースです。
「3センチほどの顔に5ミリの白い歯が見えていて、音楽にあわせて歌っている姿だと考えられるということです」
宇治 平等院鳳凰堂 白い歯を見せ歌う天人の絵 #京都NEWSWEB https://t.co/ML9kc1QEcD
— NHK京都 (@nhk_kyoto) November 15, 2023
残念ながらニュース動画を繰り返してみたり一時停止してみたりしましたが、私の節穴の目には歯どころか天人の顔すら判明できない始末...(涙)
ひょっとして動画にある拡大画像は唇と歯を拡大表示している...?
でも、それだと歯をむき出しているだけで歌っているようには...
これ、いっそのこと歯を出して「笑っている」あるいは「微笑んでいる」天人だとした方がニュースとしてのインパクトがあったかも。
← 素人の無責任な思い付きです、失礼しました。
ところで、歯が描かれている仏画は珍しいそうです。
そこに平等院の住職は特別な意味合いを感じられているようです。
一方NHK的には、高精細なカメラで調査したから判明したぞ、というのがニュースなのだという印象です。
ちなみに平等院には本来の住職はおらず、近くのお寺の住職が持ち回りで務められているそうです。
2023年(令和五年)11月15日(水)の話題
今日は源氏物語の話題。
来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」の影響で
「紫式部ゆかりの...」
「源氏物語ゆかりの...」
が乱立しています。
中にはけっこう怪しいゆかりもあります。
そんな中でこの蘆山寺は、かつて紫式部が住んでいたのではないかと推定される場所に蘆山寺が移築されているものです。
紫式部ゆかりの廬山寺
— NHK京都 (@nhk_kyoto) November 14, 2023
源氏物語に関連する文化財を特別公開
17日からhttps://t.co/Ru8ix2UgC8 pic.twitter.com/nqQIR0AzET
ところで、「源氏物語」は紫式部が書いたとされていますがエビデンス(証拠)はありません。
作者が一人なのかも疑問があるところ(特に宇治十帖は別作者説が有力)です。
少なくとも初期の物語と、藤原道長および一条天皇に関係する宮中で読まれた物語では内容が異なっていると考えられています。
現在私たちが目にする「源氏物語」は藤原定家を始めとした人たちにより当時流布していた写本を整理してまとめられたものです。
当然、紫式部が書いたとされる「源氏物語」は存在していません(今のところ)。
それどころか平安時代の「源氏物語」も発見されていません。
なので現在読むことができる「源氏物語」は鎌倉時代に整理された物語であるとも言えます。
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